鳥居の下から湧き出る名水
2018/02掲載
追分駅で降りて東海道を進んでいくと大きな鳥居が目に入ります。
ここは「日永の追分」という地元の名所。
「追分」とは道が二手に分かれるところで、「日永の追分」は、東海道と伊勢街道との分岐点にあたります。
見てください、道路の真ん中にそびえたつこのインパクト。
この鳥居は、安永三年(1774年)、東海道を往来する人のために伊勢神宮の遥拝鳥居(遠くから拝むための鳥居)として建てられたのが最初だそうです。
当初は伊勢街道をまたぐように建てられていたそうですが、現在は東海道と伊勢街道の分岐点に緑地が設けられ、その中に移設されています。
ここには常夜燈、道標があり、さらに手水所からは、近くの丘陵地から引かれた湧き水が流れ出ています。
水を手に受けてみるとなんだか不思議な力を感じてしまいます。
敷地内にいると、水目当てと思われる方が入れかわり立ちかわりやってきます。地元の方に愛される名水スポットでもあるんですね。
名水でリフレッシュできたので、もう少し辺りを散歩してみると、すぐにお茶屋さんの看板が目にとまりました。「山中茶舗」。
そういえば四日市市は「お茶どころ」でもあるんですよね。
のぞいてみると、中にはニコニコ顔の白髪のご主人が。
声をかけてくださったので、入ってみることに。
色んなお茶があって迷っていたら、なんと奥から奥様が、「どうぞー」とお茶を淹れる準備をしてくださいました。
ご主人曰く、最後の一滴まで絞り出すのがおいしく淹れる秘訣なんだとか。
日永の追分の湧き水と同じ源泉の水を使っていらっしゃるそうです。
うまみがあって香りが良く、本当においしいお茶でした。
ご夫婦の優しさも一緒にいただいて、あたたかい気持ちになりました。
ありがとうございました。また遊びに来ますね。
【ナビゲーター/矢田百恵】
三重県四日市市出身
2016ミス・ユニバース 三重代表